週末の、大阪校での解剖生理病理学2日目の授業では、レパートリーの「Skin(皮膚)」のセクションを詳細に見て行きました。
「レパートリー」は、「マテリア・メディカ」とともに、ホメオパシーの勉強にとても重要となる書籍です。
プルービングと臨床での経験から得られた各レメディーの「症状像」がまとめられたものを「マテリア・メディカ」といいます。
そして、そのマテリア・メディカから、レメディーのいろいろな「症状像」を取り出して、部位別・症状別に並べなおしたのが、「レパートリー」です。
レパートリーは症状の部位や特徴から、候補となるレメディーのグループを探すときに使います。
例えば、あるクライアントさんの皮膚に発疹があるとしたら、レパートリーのSkin(皮膚)のセクションから
■Skin(皮膚) - eruption(発疹)
…という項目を見ます。この項目(ルーブリックといいます)には、220個以上のレメディーが掲載されていますので、このように漠然としたルーブリックからは、レメディーを選ぶことはできません。
そこで、さらにその「発疹」がどんな特徴を持っているのかを見て、候補となるレメディーを絞っていきます。
・発疹は、左側の方が酷い(left side; worse on the:)のか?
・発疹は、午後4時に始まった(afternoon .16 h; starting up:)か?
・その発疹の後には咳が出る(accompanied by .cough:)か?
・発疹は、顔のにきび(acne:)なのか?
・その発疹は、急に始まって急に酷くなった(acute .agg. after acute eruptions)のか?
・その発疹は、外気にあてると悪化する(air agg.: in open:)のか?
…
このように、ホメオパシーでは、ただ「発疹」というだけでレメディーを選ぶようなことはありません。「アトピーならとにかくステロイド」というようにはいかない、ということです。発疹という症状にも、その人の「あり方」が表現されていると見るからです。
その発疹の色、形状、季節や時間との関連、何か原因的なことがあったかどうか、同時に現れたほかの症状はないか、どの部位に出ているのか、どのように始まり何をしたときに悪化するのか、痛みやかゆみや麻痺などが伴うのかどうか…などなど、たくさんの「観察」をしなければなりません。それによって、必要となるレメディーはすべて違ってくるのです。
そしてまた難しいのは、単によく観察をして「情報を足し合わせれば」正しいレメディーが選べるかというとそうではない…ということです。ただ、いくつかの症状を足し合わせてレメディーが発見できるのならば、コンピューターにでもどんどん症状をインプットしていけば良いですね。
ですが、そうではないのです。
ここでは、「いくつかの症状」から「ひとつの全体像」を捉えるという、人間にしかできない「アート」が必要になります。
ハーネマンアカデミーでは、「レパートリーを使いこなす技術」から、「いくつかの症状からひとつの全体像を捉えるアート」まで、幅広く学びます。その両方を磨いていかなければ、正しいレメディーを選ぶことができないからです。