« ベーチェチョルさん (3)-2 | メイン | ベーチェチョルさん (5) 実は(7) そして関定子さん »

ベーチェチョルさん (3)-3

公演後、胸がいっぱいのまま
代々木公園から原宿を歩きました。

そして、会食の場となった、
渋谷の東急百貨店内のイタリアレストランに
向かいました。

そのレストランには、
素晴らしい別室があり、
30人近い方がパーティーができる場所でした。

会場に入った時、
ちょうどべーさん、松崎さん、輪嶋さんが
入ったところでした。
さて、どこの席に座ろうかな、と思いましたが、
既にいらっしゃっていた方々は、
べーさんたちの向かい側の席に座っていらっしゃいました。
真ん中にべーさん、
向こう側に輪嶋さん、
手前に松崎さん。
松崎さんの手前は、空いていました。
私は、今日ファンクラブに入ったばかりでしたので、
0.1秒くらい迷いました。
新米会員にも関わらず、
特等席に座って良いだろうかと。

しかし、一瞬の迷いを乗り越え、
ずうずうしく、松崎さんの横に座ったのでした。
関係ありませんが、
Aude Sapere !
という声が聞こえたような、
勘違いのような・・・

松崎さんは、とても柔らかい微笑みで、
歓迎してくれました。
そして、前菜が来ると、
「どうぞ」と言って、
すぐに取り分けてくれました。


松崎さんに尋ねました。
「舞台に上がってこられてから、
演奏中も、舞台を引かれるまで、
ずっと微笑んでいらっしゃるけれど、
それは、ある程度
意識していらっしゃるのでしょうか?」

松崎さんはこうおっしゃいました。
「確かに演奏家として、
全く意識していないというわけではありませんが、
それよりも、べーさんと演奏することが、
楽しくてしょうがないからだと思います。」
とても素敵な答えでした。


そして、美味しい美味しいイタリア料理に
舌鼓を打つうちに、
いよいよべーさんとお話しました。

べーさんの歌に非常に感動したこと、
以前の輝かしい声から、
深ーい深ーい声になっていて、
ずっと感動的な歌になっていること、
もしかするとカムバックしたとか、
一度声を失ったとか、
そういう「枕詞」なしに、
以前よりも今の方が、
音楽的にはずっと素晴らしいかも・・・
など、
ブログに書いたことを、
いろいろと話しました。

べーさんは、それを聞いて、
さまざまなことをお話してくれました。


「声を失ってから、
随分と自分自身を見つめ直さざるを得ませんでした。
そして、自分には感謝が足りなかった、
と気がつきました。

それから、カムバックへの
必死な道のりがありました。
正直なところ、
絶望的な気持ちに何度となく襲われました。
以前とは比べるべくもない自分の声に、
あきれ果て、自暴自棄にもなりました。

輪嶋さんにはものすごく感謝していますが、
私にも歌手としてのプライドがあります。
自分が納得できる歌になるまでは、
舞台に立つ、ということは、
できません!

「がんで声が出なくなった歌手が、
やっとここまで歌えるようになりました!」
という、お涙頂戴式の演出があって、
やっと納得してもらえるような、
そんな情けないコンサートなど、
絶対にできません!

しかし、現時点で自分にできる
精一杯の歌を練習しているうち、
思いもよらないような、良い声が出てきました。
以前にはなかった深い良い声です。


盛り上がる「聞かせどころ」。

以前は思いっきり声を張っていましたが、
今は声が出ないので、
やむを得ず、
以前とは比べものにならない弱々しい声で
「ごまかして」歌うしかない。
しかし、そうやって歌っているちに、
純粋に音楽的表現として、
こういう表現方法もあるんだ、
と思うようになってきました。

そして、以前は、
音楽のために声を使う、というよりも、
自慢の声を聞かせるために音楽を使う、
という状態であったことに
気がついたのです。

そして、今は、
以前の声よりも、
今の声の方がずっと好きなのです。
そして、これからもっともっと良い声になるのが、
本当に楽しみです。

思い上がっていた私に、
大いなる力を与えてくださった神様。
そして、多くの方たちに
その感謝を捧げ、お返ししたいのです。
そのためにも、
私は努力し、より素晴らしい歌を歌っていきたいと思います」
とおっしゃいました。


その話を聞いて、
よし! 私は全力でべーさんを応援しよう!
応援したい! と思ったのでした。


つづく

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.hahnemann-academy.com/mt/mt-tb.cgi/400

コメント (4)

wako:

はじめまして。

先日、まったく思いがけずに、初めてベーチェチョルさんの舞台を拝見いたしました。
12月19日、新宿でのチャリティコンサートでした。
ベーさんが歌われた、そのとき非常に不思議な感情に襲われました。
からだのすみずみまで、いのちの水がひたひたと行き渡っていくような、とでもいうのでしょうか。

気がつくと涙があふれてとまりません。
からだにあふれた水が、眼からにじみでてきたような、そんな誠に不思議なひとときでした。

ベーさんは、ゆるぎなく、輝いていらっしゃいました。
私はベーさんの音楽に出会い、幸福です。
ネットを探して、こちらのサイトに出会いました。

ベーさんの様子を、とても克明にお伝えくださり、ありがたいことです。
本日、私もファンクラブに申し込みをさせていただきました。

これからどうぞよろしくお願いいたします。

永松昌泰:

wako さま

コメント有難うございました。
とてもとても嬉しいです。

ずっと出張中で、コメントを見る時間が無く、
遅くなって大変失礼しました。

19日のチャリティーコンサートに
いらっしゃったのですね・・・
私は今回は、残念ながら
全てのコンサートが授業と重なっていて、
とても残念でした。

「からだのすみずみまで、
いのちの水がひたひたと行き渡っていく」

本当に素敵な表現ですね。
そして、本当にそう思います。

そして、ファンクラブに入られたのですね。
嬉しいです。

きっとお会いする機会もあると思います。

これからも宜しくお願いします。

wako:

永松さま

明けましておめでとうございます。
晦日のお忙しい中を、ご丁寧にコメントくださったのですね。
有難うございました!!!

今日、永松さまのプロフィールをあらためて拝見しまして、出身地と出身校が同じであることに気づきました。世代も姉妹兄弟ほどの違いなのですね。

お正月明けの昨日、郵便局が開きましたので、ファンクラブ事務局宛に送金しまして、無事にお仲間に入れたことと存じます。

今年6月、ベーさんの音楽に良く再会するためにも、日々シンプルに、やるべきことをコツコツと、まっさらに過ごしていきたいもの、とあらためて思う次第です。

会場で、永松さまにもお会いできるでしょうか。
今から楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

永松昌泰:

wako さま

とても嬉しいお返事有難うございました。

そうでしたか!
出身地と出身校が同じとは!
いろいろと共通点があって、
嬉しい限りです。


ファンクラブ同志ですね。
6月まで待ち遠しいですが、
おっしゃるように、
日々やるべきことを、一つ一つ
適切に対処していくうちに、
べーさんと再会できる日が
いつの間にか来ることと存じます。

wako さんと、きっと会場でお目にかかれると思います。
楽しみにしております。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2009年10月26日 13:59に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「ベーチェチョルさん (3)-2」です。

次の投稿は「ベーチェチョルさん (5) 実は(7) そして関定子さん」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34