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ベーチェチョルさん (3)-2

べーさんが、最初に歌ったのは、
またもや「輝く日を仰ぐとき」でした。

そして、またもや同じ慟哭が
私を襲ってしまいました。
体全身が小刻みに震え、
どうすることもできません。

べーさんの声は、
私に真っ直ぐ深く深く
入ってきたのでした。
一曲一曲と。

一曲終わると、
べーさんは幕に引っ込みます。
数曲だけではなく、
11曲もの曲を公衆の面前で歌うのは、
手術後初めてです。
次の曲に備えて、
調子を整えなければないのでしょう。

ピアニストの松崎さんも、
共に引っ込む時もあれば、
座ったままの時もありました。
どの瞬間にもずっと笑顔が溢れていました。
何かとても素晴らしいものが
それだけで伝わってきました。

べーさんは、一曲一曲、
曲の前に、
静かに黙想し、
そして、肯くのでした。

曲が始まると、
べーさんの魂が、
直接伝わってきました。

そして、あの感動的な名曲、
カッチーニのアヴェマリアで
前半を終えたのです。


ロビーに戻ると、
近くでべーさんのファンクラブの案内をしていました。
ファンクラブなるものに入ったことは
一度もありません。
ファンクラブが、何をするところなのかも
分かりません。
しかし、そこで話された内容には、
耳をそばだてずにはいられませんでした。

「ファンクラブの会員になられると、
今日終演後に行われる、
私的な夕食会に参加することもできますよ。
何十人の会ではなく、
本当に内輪の会です」
と言われていました。

私は瞬間的に、ファンクラブと夕食会に申し込んだのでした。


そして、再びコンサート。
心を打つ一曲一曲。
アンコール。
会場総立ちになって、
一つに溶け合いました。

アンコールの最後は、
またもや!
「輝く日を仰ぐとき」
今度は日本語歌詞でした。


再び深い深い感動。
こんなに心に染み入る歌は初めてでした。
忘れられないコンサートでした。


つづく

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2009年10月25日 12:34に投稿されたエントリーのページです。

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