俗に、天才は自分はできるけれども、
人に教えることはできない、
と申します。
その典型が、長嶋茂雄さんだと言われます。
長嶋さんのセンスは、
すごいものがありますが、
なかなか人を教えられません。
有名なエピソードに、
こういうものがあります。
あるバッターから指導を求められた時、
しばらく見ていた長嶋さん。
「どうでしょうか?」
と聞かれました。
そうすると、長嶋さんは、
自分がバッターボックスに入って、
「ボールが来るだろー。
それを打てばいいんだ!
簡単だろ!」
と、何回でも自分が打って見せた。
それが指導だった、という「伝説」があります。
ボールが来たら、それを打てばいい!
そう、正にそうなのですが、
それでは指導にはなりません。
それにしても、長嶋さんという人は、
「恐るべき人」です。
思いもよらない天才的なひらめきがあります。
もう一つだけ、有名なエピソードを紹介します。
立教大学での卒業試験で、
「I live in Tokyo.を過去形にしなさい」
という問題が出されました。
「普通の正解」は、I lived in Tokyo.
なのですが、
長嶋さんの答えは、
I live in Edo. 私は江戸に住んでいます。
これはすごい答えです。
これこそ本質的としか言いようのない答えです。
この答えに比べると、
「普通の正解」は、
まるで小手先の操作のように見えます。
長嶋さんの答えは、
時空をまるごとワープしたような、
「すさまじい正解」です。
こういう人が本当の天才ですが、
そんな天才型とは正反対の私が、
突然「天才型」になったことがありました。
つづく