ホメオパシーには、二人の大きな巨人がいます。
一人は言うまでもなくハーネマン。
もう一人は、ケントです。
約100年前の人ですが、
現代のホメオパシーはハーネマンというよりは、
ケントのホメオパシーが中心になっています。
そのことには功罪両方あるのですが、
それはまたどこかでお話するとして、
ケントは非常に洞察力に優れた医師です。
そのケントの「ホメオパシー哲学講義」を
松本丈二さんと共に翻訳出版しました。
今日は、その時に書いた序文をもとにして、
少し書きたいと思います。
どの道も究めれば一つであるとはよく言われることですが、
現代医学の医師も本当の熟練した医師になれば、
同じような考えになってくることを痛感した本がありました。
アメリカの熟練した医師たちの経験を集めた
『ドクターズルール 425』京都大学教授 福井次矢訳(南江堂)という本です。

5. 血液検査や尿検査の結果で 病人と健康人を鑑別することは不可能である。6. 人が健康か病気かは、
話を聴き、注意深く観察し、適切な質問を発し、
理にかなった臨床決断を下すことによってのみ
知ることが出来る。18. 可能ならばすべての薬を中止せよ。
それが不可能ならば、できるだけ多くの薬を中止せよ。20. 特定の臓器に特異性のある薬は存在しない。
すべての薬の効力は全身に及ぶ。62. 医学校のカリキュラムは、
人生について学べるように作られたものではない。68. あなたが生理学や生化学、解剖学について
たくさんの知識を持っているからといって、
人生や人間について豊富な知識があることを意味するものではない。
患者や他の人々から学びなさい。129.患者には病人になる方法を教えるのではなく、
健康になる方法を教えなさい。150.患者の生存期間を厳密に予測しようとしないこと。
とりわけ“あと何ヶ月の命です”という言い方をしてはならない。228.次のような“臓器会話”をしないこと。
“あなたの大腸はどうですか”とか、
“あなたの胃はどうですか”
“あなたの副鼻腔はどうですか”
“あなたの心臓はどうですか”など。
患者がどう感じているか尋ねなさい。
患者に臓器会話をさせないこと。
患者は自分自身のフィーリングと考えを知るのみである。
症状をフィーリング、考えを表す言葉を用いるよう強調しなさい。264.不幸なことに、
われわれの医療システムでは
患者に回復するような教育をするよりも、
回復しない結果になるような教育をすることが多い。330.患者を治療するにあたって、
あなたの性格はあらゆる薬や治療法と同じくらい重要である。360.すべての医師は薬である。
診察時の医師の行動は、
副作用を起こしうる、
効果を持続させることができる、
中毒をきたしうる、
適応となりうる、
禁忌となりうる、
過量に与えられることがある、
不足量になることがある、
適切な間隔で与えられることがある、
不適切な間隔で与えられることがある、
そしてなによりもプラセーボ効果をもたらすことができる。
医師であることの薬理作用を学びなさい。
なんとホメオパシーに似ていることでしょうか?
これがホメオパシー医師の言葉ではなく、
現代医学の熟練者の言葉であることを、
本当に嬉しく思います。