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靴磨き (1)

この一ヶ月、実は素晴らしい出会いが連続し、
多くのことが繋がり、実を結ぼうとしています。

もう少しで、その第一弾を皆さんにご報告できそうです。
請う、ご期待!!! です。


さて、私には突如として何かに夢中になる、という癖があります。
そして、かなりとことんやります。

最近「はまった」ものに、靴磨きがあります。
もともと靴磨きには全く興味がありませんでしたし、
靴にも全く興味がありませんでした。

まあ普通に履けるものでしたら、何でも良かったのです。
靴磨きは、おそらく年に一回か二年に一回。
よほどひどく汚れた時に、仕方なく行っていました。
また、時々駅にいらっしゃる靴磨きの方に、お願いする程度でした。
まあ、ごくごく普通というか、どこにでもいる大多数の一人でした。


3年前くらいでしょうか。
大事なミーティングがあって、急いで帝国ホテルに行きました。
少し早めに到着したのですが、
ふと足下を見ると、靴がひどく汚れています。
いくらなんでもこの靴で大事なミーティングに臨むのは、ちょっと・・・
と思い、帝国ホテルの地下にある靴磨きコーナーに行きました。

そこには少し頭が白くなられた方が、
素敵な紳士の靴を磨かれているところでした。
待っているうちに、靴を磨かれていらっしゃる方の話が耳に入りました。
その話がひどくおもしろいのです。


「やみくもに靴に靴墨を塗りたくるようでは
プロの仕事とは言えません。
革には、すべて目の方向があって、
その目に沿ってちょっとづつ墨をすり込みます。

靴墨には、大きく二種類あって、
革に栄養を与えるのが主な役割のクリームと、
光沢を与える固形のワックスとがあります。
一番大切なことは、光沢を出すことではなくて、
革に必要な栄養を切らさずに与えることです。

人間と同じで、革もおなかが空いたら
どんどんくたびれてきます。
ですから、まず定期的に栄養補給することが大切です。

それには柔らかい練りクリームを使います。
主に栄養を与えますが、
光沢を与えるワックスも若干入っていますから、
この栄養クリームだけでも十分です。

光沢をもっと出して、輝くようにするために、
固形のワックスがあります。
このワックスにも栄養分も少しは入っていますが、
主には光沢を出すために使います。

特にこのワックスを使う時が、プロの技の見せ所です。
プロはまず革を触って、革の目を探します。
そして、その方向に沿って、
ワックスを少しづつ少しづつすり込みます。
時々、ちょっとだけ水を含ませて、
ワックスを延ばしますと、きれいな光沢が出てきます。

プロは、手を汚しません。
ほら、私の手を見てください。
一日中毎日靴を磨いていますが、
手が黒くなっていないでしょう?
必要なだけ布にワックスを付けますし、
そのワックスは革に全部入っていくので、
手にはつかないんです。

そして、革が『もうおなかがいっぱいです。』となった時には、
もうワックスが入っていかなくなります。
もうそれ以上靴墨を入れようとしても、入りません。
人間と同じですよ。

靴磨きというのは、人間の医療と同じなんです。
人間の医療も、人間の道理に基づいているはずでしょ。
靴も同じなんです。
靴の道理、革の道理に基づいて手入れをしなければならないんです。」


どこかで聞いたような話と同じになってきた!!!
聞いているうちに、すっかり魅せられてしまいました。

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2008年04月16日 06:44に投稿されたエントリーのページです。

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